大相撲の年間スケジュールを解説します

毎年たくさんのファンを楽しませてくれる大相撲の力士たち。

彼らは一体どのようなスケジュールで一年を過ごしているのでしょうか。

想像だけなら、日ごろは稽古ばかりしているようなイメージを持つ方も多いかと思いますが、実は彼らは休みなくずっと働き続けているのです。

この記事ではそんな彼らのとても忙しい年間のスケジュールについて解説をします。

目次

大相撲力士のとても忙しい1年

ご存知の方の方が多いかもしれませんが、大相撲では、勝敗が力士の番付(ランキング)を決める「本場所」が、年に6回開催されます。

本場所は、1・5・6月が、両国国技館で行われる東京場所、3月が大阪場所、7月は名古屋場所、11月が博多での九州場所です。

こう見ると一年のうち、半分は何もしていないかのように見えます。

しかし、4・8・10・12月も地方巡業を行い、相撲大会やたくさんのイベント、激しい稽古や合宿など、年間を通してヒマな時期はないのです。

ここからは、彼ら力士の12ヶ月のスケジュールを細かく見ていきましょう。

1月 本場所(1月場所・東京場所)

新年が開けると、明治神宮での奉納土俵入りが行われます。

これが大相撲の一年の幕開けです。

そこから東京の国技館で年の初めを飾る大一番が始まります。

この時期は、力士たちが新たな年のスタートを切るにあたり、意気込みもひとしおです。

注目は、新しい年をどの力士が飾るのか、そして昇進を狙う若手力士の活躍です。

華やかな式典とともに、力士たちの熱戦を楽しめるスタートとなるでしょう。

2月 部屋稽古など

1月場所の熱も冷めやらぬ中、2月は力士たちが各部屋でじっくりと部屋稽古を積む時期です。

この時期にどれだけ基礎を固められるかが、年間を通じての成績に大きく影響します。

また各地での豆まきや大相撲トーナメント、テレビ局での特番など、力士たちは様々な場所で仕事をこなします。

力士たちの日々の努力と、それを支える周囲の人々の暖かい物語にも注目です。

3月 本場所(3月場所・大阪場所)

春の息吹とともに、大相撲は大阪へと場所を移します。

大阪の相撲ファンたちも熱狂的な方多く、力士たちもそれに応えるような熱戦を展開します。

大阪府立体育会館では、様々などんでん返しが起こった過去から「荒れる春場所」と形容されることもあるほどです。

また新弟子の入門が多くなる時期であることから「就職場所」とも。

新たな星の誕生や、意外な逆転劇が見られるかもしれません。

大阪場所ならではの白熱した大相撲の雰囲気をぜひ感じてください。

4月 春巡業

春巡業は、大相撲の名だたる部屋が、近畿から東海、そして関東などの全国を旅する時期です。

地方で力士たちの迫力ある取り組みを間近に見ることができ、非常に貴重な体験となります。

伊勢神宮と靖国神社での奉納相撲が慣例の行事となっており、毎年たくさんのファンを楽しませてくれます。

また、力士たちとの触れ合いの機会もあり、ファンとしては見逃せないイベントです。

5月 本場所(5月場所・東京場所)

5月の本場所は東京へ舞台が戻ります。

この時期は一年のうちでも最も気候が良い季節でもあるため、力士たちが力を発揮しやすい時期。

まだまだ始まったばかりの一年ではありますが、早くも年間の賞を手にするために取組も白熱することが多いです。

なお、4月下旬には、多くの人が無料で見られる「稽古総見」が国技館で行われることもあり、誰もが大相撲を間近で知ることができる絶好の機会でもあります。

6月 部屋稽古など

梅雨の時期に入ると、再び力士たちは稽古に励みます。

この時期の稽古は、体を作る上で非常に重要で、夏場所に向けての準備期間となります。

もちろん稽古以外にもたくさんの仕事も。

海外巡業や公演を行い、海外で大相撲の魅力を伝える仕事などが盛り沢山です。

力士たちの日々の成長を見守るのも、ファンとしての一つの楽しみですね。

7月 本場所(7月場所・名古屋場所)

夏真っ盛りの名古屋で開催されるこの場所は、力士たちにとって試練の時期です。

暑さに負けず、どの力士が輝くのか、注目が集まります。

名古屋場所では、過去に平幕優勝が5回あるなど、大阪場所同様に荒れることの多い場所でもあります。

夏の暑さを吹き飛ばす熱戦をお楽しみに。

8月 夏巡業

夏巡業は、特に家族連れに人気のイベントです。

夏休みを利用して、子どもたちに大相撲の魅力を伝える絶好の機会。

力士たちの取り組みだけでなく、地方でのイベントも楽しんでください。

なお、夏巡業では、暑さから逃れるために北海道や東北への巡業を行うことが多いです。

他にも北海道や東北での合宿が行われることもあります。

9月 本場所(9月場所・東京場所)

秋の気配を感じ始めるこの時期、力士たちは再び東京の国技館で力を競います。

9月場所では、夏巡業や合宿での稽古の成果を見せるための場所です。

たくさんの激しい稽古や経験を積み、強くなった力士たちの取組が見どころだと言えるでしょう。

この場所では、年間の成績を左右する重要な局面が多く見られ、力士たちの真価が問われます。

まだ暑さの残る、初秋の熱戦をぜひお見逃しなく。

10月 秋巡業

秋巡業は、大相撲の魅力をより広く伝えるための大切な時期。

明治神宮例祭奉祝全日本力士選士権大会といったイベントが実施されるほか、力士たちが主に東海から中国地方を巡り、地方のファンと直接触れ合います。

この機会に力士たちの人柄や、相撲への情熱を間近に感じてみてください。

11月 本場所(11月場所・九州場所)

年間の締めくくりとなる九州場所。

九州場所はなんと50年以上もの歴史があるこの場所では、力士たちも年間の疲れが見え始める中、昇進を目指して最後の力を振り絞ります。

一年を締めくくる力士たちの集大成と行っても良い場所です。

番付を争い、一つの星のために最後まで戦う、力士たちの全力の取組を応援しましょう。

12月 冬巡業

年末に向けての冬巡業は、ファンとのふれあいを大切にする時期。

力士たちは一年を振り返りながら、来年に向けての意気込みを新たにします。

冬巡業では暖を求めて九州と沖縄で巡業を行います。

ファンとしても、力士たちの新たな一面を見ることができる貴重な機会です。

年末には部屋ごとで開催される餅つきのイベントも大変人気です。

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