伝統の光景!相撲と櫓太鼓(やぐら太鼓)の関係を解説
大相撲の興奮と共に、日本の伝統音楽を彩る櫓太鼓の響きは、相撲観戦の醍醐味の一つです。
特に、ここ最近で大相撲の魅力を知った皆様に向けて、櫓太鼓と相撲との深い関係をやさしく解説します。
櫓太鼓は、相撲の試合をより盛り上げ、祭りのような雰囲気を作り出す重要な役割を担っています。
この記事を通じて、相撲と櫓太鼓の魅力的な関係に迫りましょう。
櫓太鼓とは
櫓太鼓とは、大相撲の本場所や地方巡業で、試合の開始を告げるために打ち鳴らされる太鼓です。
櫓(やぐら)とは、太鼓を吊るすための高い台や塔のことで、その上で演奏されることから櫓太鼓と呼ばれます。
この太鼓の音は、相撲が始まる合図として古くから親しまれており、相撲ファンにとっては興奮の始まりを象徴する音です。
もともとは公許興行の証明のために設けられたとされ、許可された興行の開催そのものを「櫓を上げる」とも言われたそうです。
触れ太鼓
触れ太鼓は、本場所や地方巡業が始まる数日前から、相撲が行われることを周知するために街中で打ち鳴らされます。
この太鼓の音は、相撲の開催を地域の人々に知らせるとともに、祭りのような期待感を高める役割を果たしています。
触れ太鼓の伝統は、相撲が地域社会と深く結びついていることを示しています。
元来は宣伝方法が限られた江戸時代において、告知の手段として行われた太鼓です。
朝から夕方まで打ち鳴らされ続けたそうですよ。
寄せ太鼓
寄せ太鼓は、試合の開始直前に会場内で演奏される太鼓で、相撲の取組が行われることを告げる太鼓です。
別名は一番太鼓や朝太鼓とも呼ばれ、賑やかさの演出にも繋がっています。
この太鼓のリズムは、観戦客の気持ちを盛り会えるだけでなく、力士たちの中にはこの音を聞くことでスイッチが入ると言う者も。
観客もこの音を聞くことで試合への期待が一層強まります。
跳ね太鼓
跳ね太鼓は、大相撲の興行において、一日の全取組みが完了したことを伝えるために用いられる太鼓です。
この太鼓は、本日の大相撲の取組の終了を象徴するものとして知られています。
さらに、跳ね太鼓には別の重要な役割もあり、それは「明日もまた会場でお待ちしています」という観客への暖かな招待のメッセージを込めているのです。
跳ね太鼓が2つの意味を持つ理由は、興行の最終日である千秋楽には跳ね太鼓が叩かれないためです。
つまり、跳ね太鼓の音は、その日の興行が終了したことを告げると同時に「明日も相撲が続くよ」という告知も兼ねているということ。
いつもは聞き流してしまう跳ね太鼓ですが、意味も理解した上でぜひ耳を傾けてください。
櫓太鼓まとめ
櫓太鼓は、大相撲の伝統と文化の一部として、相撲の世界に欠かせない要素です。
これらの太鼓の音は、試合の開始を告げる合図でありながら、相撲が持つ歴史的背景や、祭りとしての側面をも表現しています。
相撲観戦の際には、力士たちの熱戦だけでなく、櫓太鼓の音にも耳を傾け、日本古来の伝統文化を五感で感じ取っていただければと思います。